人間のからだを構成する成分のうち、多くを占めるタンパク質。皮膚や血管、内蔵に加え、ホルモンや酵素、神経伝達物質など、多数の重要な要素がタンパク質からできています。
どういう食べ物からタンパク質を摂取するかは非常に重要です。タンパク質を多く含む食べ物として思い浮かぶのは、肉や魚ですね。では、肉や魚を多く摂取すれば良いかというとそうでもありません。
肉や魚に含まれているタンパク質というのは、実は結構少なくて、重さでだいたい2割程度です。つまり、例えば肉を100g食べたとしたら、それに含まれるタンパク質はせいぜい20g程度なんです。
目次
タンパク質は2種類ある
タンパク質には
・植物性タンパク質
があります。
動物性タンパク質とは
肉や魚のほかに卵や乳製品に含まれているのが動物性タンパク質です。読んで字の如く動物由来のタンパク質。植物性に比べると必須アミノ酸が豊富に含まれています。
必須アミノ酸とは、体内で作ることが出来ないアミノ酸です。タンパク質は20種類のアミノ酸によって構成されていますが、このうち9種類は必須アミノ酸なんです。
必須アミノ酸を豊富に含んだ動物性タンパク質は体内で利用されやすいです。しかしその反面、悪玉コレステロールや飽和脂肪酸など、体に害を及ぼす成分も多く含まれていますね。
魚や肉に含まれる動物性タンパク質は消化し辛いです。消化器官で消化→吸収に時間がかかる為、体に負担をかける事になります。
肉類などを食べて腸に長時間滞留すると、腸内で腐敗し、悪玉菌が繁殖してしまいます。そうなると、発がん性物質を始めとして様々な有害物質が発生します。
日本人の腸は昔ながらの野菜中心の食生活が長かった事から、ゆっくり消化する為に欧米人に比べて長い人が多いです。そこに肉類が多く滞留すると、長時間腐敗した肉類によって血液を介して有害物質が全身に広がります。
そうすると、肌なども荒れますし肌のターンオーバーも乱れてしまいます。皮膚の状態も悪化し、弱くなった肌に刺激の強い石油系合成界面活性剤の洗顔料なんかを使用すると、有害な経皮毒も取り込んで、と悪影響はどんどん拡大していきます。
さらに有害物質には活性酸素も含まれ、大量に発生します。活性酸素は老化を促進しますので、可能な限り発生させないようにしましょう。
しかし活性酸素は誰でも少なからず発生するので、安全なサプリメントなどで除去するようにしましょう。
また、動物性タンパク質の摂り過ぎによる腸内環境の悪化は、アトピーなどアレルギーの原因にもなります。腸には免疫機能の7割以上が存在しているんです。
つまり、腸の環境悪化は免疫機能の悪化に直結すると言っても過言ではありません。動物性タンパク質を控え、免疫機能が改善すると、病気になりづらい体へと改善出来ます。
肉類を普段から摂り過ぎているという人は、悪玉コレステロールを下げてくれるオメガ3脂肪酸を摂取するのも良いでしょう。青魚に大量に含まれており、熱に弱いので生での摂取が効果的です。
しかし生の青魚を普段取る機会も少ない、でも肉もたくさん食べたいという人は、サプリメントでオメガ3脂肪酸を摂取するというのも良いですね。サプリメントも安全なものを選びましょう。
植物性タンパク質とは
タンパク質は必ずしも肉類から摂る必要はありません。豆類や穀物、野菜にも豊富に含まれています。
これらのタンパク質は植物性タンパク質と呼ばれ、動物性タンパク質に比べてカロリーや脂質が少ないです。つまり植物由来のタンパク質ですね。
動物性タンパク質と違い植物性であれば、たとえ高タンパク食であっても、ガンなどのリスクが増加する事はありません。
動物性タンパク質に比べると必須アミノ酸は少ない傾向にありますね。ですので、色んな種類の植物性タンパク質をいバランス良く摂取するのが理想です。
しかし、必須アミノ酸、植物性タンパク質を豊富に含む食品もあります。その代表的なのが大豆です。最近の研究で、大豆のアミノ酸スコアは最高の100である事がわかっています。
他にも、そばや柿、キウイ、ブロッコリーやとうもろこし、しいたけ、かぼちゃなど、結構身近にある野菜やフルーツ、きのこ類にアミノ酸スコアが高い食品があるんですね。
肉を減らして野菜中心へ
タンパク質は人間の体に無くてはならないものです。重要な役割を担っていますので、出来るだけ良質な食品から摂るようにしましょう。
近年、日本は欧米並みに肉類の比率が上がり、動物性タンパク質を過剰に摂取している人が非常に増えています。
殆どの人が、1日1食は肉を食べています。3食ほぼ必ず肉がおかずに含まれるという家庭が、結構な割合で存在します。これこそ生活習慣なのですが、そのような食生活を送っていると、肉がない食卓が非常に物足りなく感じるんですね。
しかし、それによって様々な健康被害が増えています。あなたの周りにも少なからずそのような人がいらっしゃるでしょう。
理想的なのは、植物性タンパク質をメインに色んな野菜、豆類、果物などを、バランス良く食べることです。それで、肉類は出来るだけ減らすようにしましょう。
魚から動物性タンパク質を摂るのは問題ない
先にも少し説明しましたが、魚はオメガ3脂肪酸なども豊富に含まれていますので、動物性タンパク質なら、主に魚から摂取するようにした方が良いです。
特に青魚はオメガ3脂肪酸であるDHA・EPAが豊富に含まれていますので、むしろ積極的に食べるようにすると、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らしてくれますよ。青魚などをあまり食べないという人はサプリメントでの摂取もオススメです。
ストレスを溜めない程度に実践
すぐに野菜中心の生活に変えるのは、肉中心の食生活を送っている人にとってはかなりの苦痛となります。
ストレスをあまり溜めない範囲で徐々に野菜中心の生活にシフトしていって下さい。ただ、もちろん辛いばかりではありませんよ。野菜中心の生活を送っていると分かるのですが、体調が明らかに良くなり、疲れにくくなるのが実感として感じるようになるんです。
野菜中心の生活で実感する事
風邪などにかかる回数も明らかに減ってきます。私も以前は季節の変わり目には、必ずと言っていい程体調を崩していました。仕事を休む程では無かったのですが、やはり辛いですよね。そんな時に限って仕事が忙しくなったりするものですし。
食生活などに気をつけるようになり、良質な野菜中心の生活を送るようになってからは、明らかに病気になる回数が減りました。
実際に病院に行く回数も減っています。最近は病院代、お薬代の負担も増えていますのでありがたいですね。予防にお金を使ったほうが間違いなく充実した人生が送れますよ。
それに朝起きるのが辛くなくなりますし、精神的にも穏やかになり、ストレスがあまり溜まらなくなります。
肌荒れもほとんど無くなり、乾燥しずらくなります。私は洗顔料にもこだわっていますので、そちらとの相乗効果のような気がしています。今は美容液もほとんど使っていないです。
ストレスについては、ストレッサー自体が減った感じです。どういう事かというと、以前は些細な事でイライラする事もあったのですが、それがかなり減りましたね。同じ事でもストレスと捉えるかどうかによって行動にも差がでますしね。
これらの効果は野菜中心の生活を送っていると、実感として間違いなく感じます。そうなると、肉類を減らす苦痛が和らいできますし、慣れてもきます。そうやって良いサイクルを作るのが、生活習慣の改善には必要な事です。
まとめ-タンパク質は植物性メインで
老化を防ぎ、タンパク質をどのような食品から摂るかによって、健康上大きな差がでます。
植物性タンパク質を多く含む大豆などを、出来るだけたくさん食事に取り入れるようにしましょう。
動物性タンパク質は青魚を中心に食べ、肉はほどほどに、くらいのスタンスで無理なく取り組むと良いです。なにより継続が一番大事です。徐々にでも改善しましょう。
肉もたまには食べたいですしね。